トップリーダー養成塾受講生で、国際ビジネスコミュニケーションコンサルタントの栗崎由子さんによる受講体験記第二弾。受講生仲間との相互的な学びを通じて得られる成果を、存分に体感して下さっています!
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第二回を迎えたトップリーダー養成塾。二回目にして、既に塾に参加する人々の変化が始まっていることに気がついた。それは小さな兆しかもしれない。しかし、その人の心の底の変化が表面に現れているようだった。そういうものは、もう後には戻らない。
特に強く感じたのは、言葉の持つ力。それを聴き(聞き、ではない)、受け止め、自分事とする力が、人の心にいかに大きく訴えるかということだった。まるで、言葉にこもる力が変化を促すかのように。
爽やかなスタートで心の苗床作り
第二回当日も、気持ち良く始まった。合宿を先月経験し、互いに本音で語り合っているからだろうか、人々の表情が柔らかいのが嬉しかった。
朝一番に、”Good & New”から始まる。フェローも交え、10人ぐらいのグループで輪になって、今朝あった、または気付いた良いこと、嬉しいことをそれぞれが話す。朝一番にそんなことから話し始めて気分が良くならないわけがない。よいタイミングによい質問を投げることがどんなに脳を快く刺激するか――。まつかつさんの手腕と経験を感じるスタートだった。
次に、その気分を全員がそれぞれ絵に描いた。こうして言葉に載せたさわやかな気分が、頭と心にしっかりと定着する。つまり、一度言語化して外に出したものを、再度自己の内側に引き取って定着させる。何という丁寧なプロセス!それは、トップリーダー養成塾の随所で感じたことでもある。
これで、成長する心の苗床は準備できた。
変化が既に始まった!
私の気付いた変化とは、こういうことだ。
塾生の誰もが、質問に対して手を挙げる時間が前回よりも明らかに短くなった。まつかつさんが何か聞くと、誰かがさっと手を挙げる。参加する人々に、この塾という場が安全、安心と思われるようになったのだ。
第2回の研修中も前回同様、徹底的に時間を区切った、密度の高い1分、2分という短い時間の会話が繰り返された(Speak & Listen)。そこで気がついた。一回会話をするごとに人々の言うことが変わっていく。
これは人々の学びだ!学びのプロセスが目に見えるようだった。その証拠に塾生から次々と凄い言葉が出てきた。しかも一人一人が発言するごとに言う内容が変わってくる。彼ら、彼女らは相互に影響し合いながら、一緒に成長しているのだ!
例えばこんな言葉を聴いた。
「一歩踏み出すと物事は変わってくる。やってみると、気分が自然とそこに向くようになる」(Kさん)
また、Mさんはこう言った。
「プロジェクト成功の理由は『まずはやってみる』という気概を共有できたこと。失敗してもいいから進めてみよう、と仲間と話し合った」
そのようなプロセスを経て、Mさんは変わった!
「ボクは社内の浄水器になりたい」と彼は言う。
何という言葉だろう!
彼は既にリーダーだ。
プロジェクトの話をする彼は楽しそうだった。そういう彼の姿を見て、私もがんばろうと思った。そう思ったのは私一人だけではなかったはずだ。
トップリーダー養成塾で積極的に取り入れられている、Speak & Listenという演習。ペアになって語り合う、聴き合うプロセスは、心によく効く。人に自分の考えや何かの感想を語るためには、自分の内心に戻って考えを纏めなければならない。それを1分間で行うのは、相当に密度の高い頭脳労働だ。聴く方も、後でフィードバックしなければならないので、全神経を集中させて聴く。こうして、役割を交代しながら言葉の持つ力を互いに直に心で受け止めるプロセスが進んでいく。
研修の間、いろいろなテーマでSpeak & Listenを繰り返すうちに、期せずして互いに刺激しあう関係が育ってきた。人が必死で考え、絞り出す言葉には真実があるのだ。
例えばこういうことだ。
「自分も起業したい」と思う人の目で読むビジネス書の感想を聞く機会は、私にはまず無い。この演習では、役割とはいえ、そういう声を耳を澄ませてじっくり聴ける。すると、言葉に籠もる、語る人の未来への夢が聞こえてくる。「あ、私のペアの“アップルさん”(Speak & Listenの一方のペアに付ける仮名)はこんな夢を持っている!翻って自分は“アップルさん”のように,一生懸命夢の実現に向けて何か行動を起こしているだろうか?」。こうして聴き手にとっては、アップルさんの言葉のチカラによって、自分への問いかけが呼び覚まされる。
会話に挟まれる質問にもまた、学びの材料がたっぷりある。相手への問いかけには、問う人自身の経験の培った視点が良く現れるからだ。同じことを聞いても、管理職経験者として、若手営業担当者として感じ、考えることが異なる。その違いこそ、学びの資源だ。他の人の質問から自分に無かった視点に気付くことができる。こうして、自分の思考を鍛える基本に据えるべき視野が広がっていく。
なぜ「15分間読書」をするのか
会話による学びの方法は「15分間読書」にも生かされている。
「15分間読書」と名付けられた独特の読書法はまつかつさんのオリジナルだと思われるが、私もこれには目からウロコが落ちた。
私が塾で経験した「15分間読書」はこんな具合だ。
読みたい本を一冊用意する。読む目的を決め、その箇所だけを読む。時間は10分間。その後、ペアと対話を行う。その本を選んだ理由、読んだ部分のサマリーと感想を2分ずつ話す。
この方法、本の内容が頭に入ること、入ること!
10分間なら、たとえセミナー室でもぎゅうっと読書に集中できる。ペアワークでは自分が何を読み、何を考えたか、話しながら同時進行で頭に問いかけ続ける。脳にとっては私から「答えを探せ,探せ」と言われ続ける2分間。短時間だが重労働だ。
このような読み方を「読む前から勝負を決める」とまつかつさんは表現する。「目的のために、本を使う」とも。「読む」ではない、「使う」。本を読む目的に合致してさえいれば、読むのは目次と前書きと著者後書きだけでも構わない。演習で体験して、本の正しい読み方に囚われるなといわれた理由が納得できた。
このような読み方をすると潜在意識に情報が入るという。そして読む本に書かれているのは自分にとってのリーダー。こうして本を読みながら、いつの間にか潜在意識にリーダー像が植え付けられていく。ああ、それが自分の尊敬するリーダー像に、自分がなっていく道筋なのか、とここで納得できた。
そのとき、まつかつさんの言ったことが耳に蘇った。「毎月一冊こうやって読んでいくと、半年で人生が劇的に変わります」――。
私も15分間読書をやってみよう。その仕上げには、読んだ本を自己流でも良いからマインドマップに描いてみよう。自分の尊敬するリーダーに、自分がなるために。