東京にある共創型コンサルティング会社「かたちえ」が「仕事」も「暮らし」も持続可能な形で発展的に「楽しく充実させたい」と願う人たちに向けた学びの場づくりとして続いてきた活動を「一般社団法人いろはこ」とし受け継ぎ、mindmap/マインドマップ、Udemy、経営マインドマップ、構造思考、組織学習、学習する組織、システム思考、ストレングスファインダー、フォトリーディング、トップリーダー養成塾など様々な講座・ワークショップ・セミナー情報など、クリエイティブな個人と組織を創出していく手助けになるためのブログです。

【後編】マネジメント、チームビルディングに!組織で活かすストレングスファインダー

【後編】マネジメント、チームビルディングに!組織で活かすストレングスファインダー
ストレングスファインダー

前回は中編として、GALLUP認定ストレングスコーチである下家千明氏(以下、下家氏)に組織の課題に対するストレングスファインダーを活用したアプローチ、株式会社かたちえにおけるストレングスファインダーの位置づけ、今後のビジョンについてお話を伺いました。

前編はこちら→ストレングスコーチが語る!ストレングスファインダーの魅力
中編はこちら→ストレングスファインダーで課題解決!今、組織で求められていること

これまでの記事で、ストレングスファインダーは自己理解・他者理解・相互理解を効率的に行えるツールであり、組織の課題解決に有効だとご認識いただけたのではないでしょうか。今回は後編として、ストレングスファインダーの活用概要、導入事例、これまでのお客様の成果について、下家氏にお話を伺いました。

第一章 ストレングスファインダーの活かし方

マネジメント層がストレングスファインダーを受けることで、得られる効果は何ですか?

業務における日常での部下との関わりや、上司としての自分自身を理解することで、自らのマネジメントスタイルを客観的に把握することができます。

マネジメント層というのは、これまで成果を上げて昇格してきた方々なので、たとえ無意識であっても、自らの強みを活かして仕事をしてきているはずです。その強みを自覚すれば、さらに効果的に活かすことができます。

また、前回お話した「職場ニーズの変化」においては、マネジメント層に求められる能力や部下との関わり方が変わってきていることも確かです。昔は「俺の背中を見てついてこい」といったスタイルで良かったかもしれませんが、今はそうではなくなっていますよね。今の時代に合わせつつ、自分にとって最適なマネジメントスタイルを知ることで、これからのマネジメントを楽にしていただきたいと思います。

 

マネジメント層だけではなく、チームのメンバーもストレングスファインダーを受けることで、どんなメリットがありますか?

チームのメンバーにも受けてもらうことで、一人ひとりの思考や行動パターンが可視化できるため、マネジメント層はメンバーに合ったアプローチ方法がわかり、マネジメントが行いやすくなるでしょう。

全員に同じ言葉をかけても、動く人と動かない人がいますよね。メンバーの特性に合わせたアプローチをする必要があるのです。よく我々は動物に例えてお伝えしますが、ペンギンを相手に「羽があるのだから飛びなさい」と言っても、飛べないですよね。その代わりに泳ぐのが得意だということを知っておくことで、できるアプローチが変わってきます。

また昨今では、多くの組織が「育成」という課題に悩んでいます。後任が育たないというマネジメント課題も、部下への適切なアプローチ方法がわかるストレングスファインダーはとても有効だと思います。

 

マネジメントの改善以外に期待できる効果ありますか?

チームビルディングに大変効果的です。

ストレングスファインダーを通して個人が自らの強みを知ることで、チーム内での自分の役割や貢献の仕方が明確になります。また、お互いを知ることで、強みの貸し借りができ、お互いをサポートし合うことができます。

強みの貸し借りとは、自分の弱みをどうにかしようとするよりも、それを強みとする人にその役割を担ってもらって、感謝しようというストレングスファインダーの考え方です。何でも自分ひとりでできなくて良いのです。互いに得意と苦手があることを認め合い、双方の苦手を双方の得意でカバーし合うことが、チームへの貢献と効率的な仕事につながります。

 

それぞれが強みを活かし、役割に応じたパフォーマンスの発揮が大事なのですね。

はい。チームで成果を出すためには、一人ひとりが自分の役割に応じたパフォーマンスを発揮し、チームに貢献することが重要です。

そのためには、マネジメント層が一人ひとりのメンバーに合わせて期待している内容を明確に伝え、それができているかどうかのフィードバックやサポートをする必要があります。これらの必要なステップを踏むのに、ストレングスファインダーはとても使いやすいツールなのです。

相互理解は二人で長時間対話することでも可能かもしれませんが、時間が膨大にかかりますよね。ストレングスファインダーを用いると時間を短縮できるので、効率的に成果を出せるようになります。

 

第二章 ストレングスファインダーの導入事例

株式会社かたちえではどのようなサービスを提供していますか?

組織の成果創出や目標達成のために、個人のパフォーマンスを最大限引き出すサポートをしています。

まずは半日のワークショップを開催しています。そこで参加者の方々にストレングスファインダーを通して、ご自身の理解と強みを知っていただきます。

その後、我々がファシリテータとして参加するミーティングで、組織の目標の再定義やブレイクダウンを行います。その際、ストレングスファインダーで見つけた一人ひとりの強みが組織に対してどう貢献できるのか、目標に対しては具体的にどのように進めていくのかを一緒に考えます。

ミーティングの後もサポートとして関わり、必要に応じて個別のセッションを入れることもあります。

 

期間はどのくらいになりますか?

半年~1年が多いですね。我々は長くお付き合いしているお客様が多く、一つの部署にストレングスファインダーを導入してチームビルディングをしたあと、また別の部署に、というパターンが多いです。

あとは、会社に伺って2~3回のワークショップを行うこともあります。前半ではストレングスファインダーの理解を深め、後半は実践として具体的な目標設定や、目標に自分がどのように関わっていくかをコミットメントしていただく、ということも行っています。

 

他に今まで印象的だった取り組みはありますか?

ストレングスファインダーの結果をプロファイリングして、個人の「取扱説明書」を作成してご本人にお渡ししました。お互いのことをあまり話さないマネジメント層同士の相互理解のために、プロファイリングの結果を冊子にしてお届けしたこともあります。ぜひ部下にも見せてあげてほしい、というのが我々の願いですね(笑)。

 

自分の強みとより深く向き合いたい方におすすめのサービスはありますか?

「セルフリーダーシップ養成塾」という6ヶ月間の取り組みがあり、個人でも法人からでもご参加いただけます。この塾では、半年間継続して自分の強みを意識し続ける仕組みがあります。参加者全員のTOP5も共有し、お互いの強みを常に可視化させるといったことをしています。各自の取り組みや考えについて対話をする機会も多くありますし、さまざまな業界や立場の方が参加されているこの塾に参加することで、視点・視野・視座を拡張できるのです。

チームリーダーや、マネジメント層には「組織人である以上、こうでなければならない」という考えに苦しんでいる方が多いように感じます。これまでは苦しみながら成果を出していたけれど、強みがわかり、自分のやり方に自信が持てたという方もいらっしゃいます。

逆に、過去の失敗に気づき、次からの改善点に気付いた方もいらっしゃいます。参加者の方々からは「自分のマネジメントスタイルを振り返る大変良い機会になった」というお声をいただいています。

 

第三章 ストレングスファインダーによる、これまでの成果

これまでのお客様の成果を教えてください。

部下との関わり方に大きな変化があった50代男性の部長がいらっしゃいました。ストレングスファインダーを通してまずは自己理解を深め、その後部下たちにも受けさせて、他者理解を深め、一人ひとりとの対話に活かされました。

それまでこの方は、周りの部下たちは「できない」と、なんでも自分で取り組んでいました。しかし、ストレングスファインダーを受けて、自分の資質を理解したことで、それまで自分が部下をそのように見てしまっていた理由がわかったと言うのです。

この方は「学習欲」という資質が上位にあり、学び続けることが当たり前でした。それで、「なんで部下たちは学ぶ努力や学習をしないんだ」と思っていた、というわけです。ストレングスファインダーの結果を知ることで、自分にとっての当たり前は、周りにとってはそうではないとすごく腹落ちされた様子でした。自分の上位資質というのは、人と比べると異常値だと思うくらいでちょうどいいのです。

6ヶ月間のサポート中、毎月定例の打ち合わせ時に「こういう方にはこういうアプローチが良いですよ」といったアドバイスをお伝えしていました。そして翌年には、部下との会話を増やされました。さらには、自分が引っ張るスタイルではなく、部下に考えさせるということを意識して、部下をプロジェクトに巻き込むように変わられたのです。

他には、ストレングスファインダーの導入後、チームで相互理解を深めようとする文化ができあがった部署もあります。例えば、新しい人材が入ってきたタイミングで、その人にストレングスファインダーを受けてもらって、チームのメンバー全員でそれを共有します。そうすると、相互理解の土壌が自然にできていくそうです。

 

まとめ

ストレングスファインダーを理解すればするほど「人はみんな違う」ということが明確にわかります。自分の当たり前が、周りの当たり前ではないのです。チームの先頭に立つマネジメント層こそ、このことを本当の意味で理解する必要があるのではないでしょうか。

ストレングスファインダーを通した自己理解・他者理解・相互理解は、マネジメントの改善やチームビルディングに大変効果的です。かたちえではより効果が出るように、さまざまなアプローチで継続的にサポートが可能です。

今こそあなたの組織でもストレングスファインダーを活用し、一人ひとりが輝き、貢献しあえる組織づくりをしませんか。

 

前編はこちら→ ストレングスコーチが語る!ストレングスファインダーの魅力

中編はこちら→ ストレングスファインダーで課題解決!今、組織で求められていること

後編はこちら→ マネジメント、チームビルディングに!組織で活かすストレングスファインダー ←本記事


 

執筆/勝村彩子


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