2025年2月16日、約5か月間のセルフリーダーシップ養成塾を、無事に終えることができました。
最終レポートを、お届けします。
*初回から各回の体験レポートは、記事の最下部にあります。
想いを形にするのに時間がかかったのは
最終講と発表の二日間は、「とにかく、わーっとなった、やり切った」という感覚のみが強く印象に残っており、何をやったかよりも、その感覚ばかりが優先して「うまく言葉にならないなぁ」、と思っていたことが、かなり時間が空いてしまった大きな理由です。
とは言え、完了させる必要性は残ったままですので、今できる精一杯をお届けできればと思います。
セルフリーダーシップ養成講座、最後の二日間は、想いを形にすることのパワフルさ、人が影響し合ってシナジーを起こすことのメリットを強く感じた時間となりました。

受講前
最終の2日間のメインは、個人プレゼンとチームプレゼンが予定されていました。
受講日当日、個人プレゼンの準備は未完了のままでしたが、「まぁ、何とかなるか」と言う気持ちで、穏やかな心持ちで最終講に臨むことができました。
これは、良くも悪くも私がよく使うパターンなのですが、いつもと違っていたのは、「全体像は見えてるし、完了してないだけで、たくさん準備したよな」と言う、素材を既に持っている安心感のようなものがあったためだったと思っています。
個人プレゼンに加えて、チームプレゼンも控えていたのですが、そちらの準備はメンバーそれぞれが役割・強みをうまく発揮することができ、非常にスムーズに進んでいたので、気楽な気持ちで当日に臨むことができました。
受講後
それぞれが想いを形にしていったプロセスにおいて、個人の変化が、周りに影響を与え、そのフィードバックを受け、さらに変化していくことを何度も目にしてきたように思います。
なかなかハードな中距離走を、個人で、そして仲間と共に走り切り、それぞれの場所へ変化のプロセスにいる自分として旅立っていったような印象です。
仲間のプレゼンから受け取ったもの
受講生全員が行った個人プレゼンテーションは、非常に興味深い物でした。
メタ思考があるからこそ構造的にまとめられる
講座の学びやご自身の職場での実践を、非常に構造的な視覚物にまとめた上で、プレゼンされた方がいらっしゃいました。
その方が高いレベルの分析的な目線を有しているのと同時に、マインドマップや16枚図を使って物事を俯瞰的に捉えていくことが、メタ思考のトレーニングに通じていることを実感させられたように思います。
塾では、比較的物静かな方でした。その方がご自身の考えや行動力を形にして表現してくれたからこそ、私たちがそのことを知ることができたのは、非常に興味深いことだと思っています。
加えて、その方はプレゼンの前から、「もう既にやり切った感じがする」といい笑顔で仰っていたのが、とても印象的でした。スポーツ選手が試合に臨む際に気持ちを整えていくように、どういうテンションで物事に取り組むかは、パフォーマンスを上げる上で非常に重要です。開始前から「やり切った感覚」を持っていることは、楽しむこと、すなわちパフォーマンスを十全に発揮することの大きなサポートになったのではないかと思っています。
“自信”をテーマにしたプレゼンに感じた意外性
ハイタッチという非常にシンボリックなビジョンを共有してくれた方のプレゼンも、非常に秀逸でした。どれもユニークで、一枚で多くを語る画像だったので、視覚情報の影響力を強く感じました。
そして、その方が「自信」をテーマに取り扱ったことに驚いたのを覚えています。それは、その方がマネージャーとして飄々と結果を出していて、とても自信がないようには見えなかったからです。
⾃分⾃⾝に⾶び込むこと、⾃分と周りの仲間のパワフルさに気づくことを、心にキープしていることでどれだけパフォーマンスの幅が拡がるのか楽しみです。
情熱的なプレゼンに圧倒される
堂々と、熱く、確信に満ちた、情熱的なプレゼンをしてくださった方もいらっしゃいました。もともと熱い方だと思っていましたが、熱さ大爆発といった感じで、そのエネルギーに圧倒されました。
「思考と無思考」がテーマでしたが、「無思考」は「ただ考えずに、そのままを感じること」ではなく、「考え尽くした結果」ということでした。
「大きな会社に、こんなガチ勢いるんだな」となかなか衝撃でした。マネージャーやリーダーが周囲を巻き込んでいくやり方には色々あるかと思いますが、情熱で巻き込んでいくスタイルが、影響力を与える有効な方法の一つなんだと、その情熱によって強く分からされたプレゼンでした。
「変われるか自分!」を実証実験
「自分の思考改造・・・変われるか自分!」というテーマの方もいらっしゃいました。
いつも明るく、面白おかしく話をして、場のいい雰囲気を作ってくださる方なのですが、実は、入塾前の仕事の現場では「弱音を吐くことが多かった」とのこと。
塾の学びを通じて、弱音ではなく、「やってみよう」「やってみないと分からない」「やってやる」という思考に変わってきたとのことでした。
私が知らなかっただけで、職場でめちゃくちゃ実践を積み重ねてきて、ご自身のみならず、周囲のメンバーの考えや言動も変わってきたとのこと。
多くの場合、変化は自分の内側から始まりますが、自分自身がそのことに気づかないことも多いものです。⾃分のみならず、周囲のチームメンバーの両⽅が変化したということは、本当に深く広い変化だったんだと思います。変われる、変われないの二元論ではなく、確実に変化したことを立証いただきました。
セルフプロデュースが自分とチームのパフォーマンスを自然に上げていく
自分の中に知識や実体験のない、前例のないプロジェクトに取り組む時に、「何をしていいか分からない」状態に陥ることは多いのではないのでしょうか。
そんな新規に作られたチームで、新規プロジェクトにチームメンバーと共に取り組んでいらっしゃる方のプレゼンでは、定型化されていない非定型の業務に対して、どのように取り組み、プロジェクトを進めていくことができるかを見せていただきました。
プロジェクトマップを作成して、それを手掛かりに、周りを巻き込みながら、プロジェクトを進めていく。その際、全体像の把握のみならず、実際に動かしていくためにスケジュールマップをかいて、試行錯誤しながら徐々にプロジェクトを動かしていく、動かしていくことで、次の局面を自ら作っていく。上下左右の共通認識を作ることで、やらされ感ではなく、自ら動くように、上手に周りを巻き込んでいく、そんな進め方の実例を見せていただきました。
その方がおっしゃっていたセルフプロデュースという⾔葉が、とても印象的でした。⾃分⾃⾝と周りを、無理やりではなく、自然な前向きさでプロデュースしていくことは、チームで動いていく上でも、個人で動いていくうえでも、価値のある大切なことだと思っています。
加速装置!でアイデンティティの再構築
別のシチュエーションで、新規事業に取り組んでいらっしゃる方のプレゼンテーションは「改名会見」がテーマで、それはもう圧倒的でした。
名前を変えるということは、セルフイメージ(アイデンティティ/自己認識)を変えることとなり、思考や⾏動も当然変化しますから、パフォーマンスに対して非常にパワフルに影響します。その方は、このセルフリーダーシップ養成塾を、「加速装置」と表現していらっしゃって、「なるほど」と思いました。大人の遊び⼼満載のかっこいいプレゼンテーションで、楽しむことでパフォーマンスが上がる実例を見せていただきました。
積み重ねた実践が信頼につながった事例
他にも圧倒的な実践を積み重ねて変化を創った方はいらっしゃいます。塾ではマインドマップ、スケジュールマップ、プロジェクトマップ、コーチングマップなど色んな形のマップをかいていくのですが、その方は、塾の期間中、諸々合わせて269枚かいたとのことでした。
そして、ご自身の部下の方々、30名以上に対して、コーチングを実施したとのこと。それらの経験を通して、部下の方からその方の印象が変わったというフィードバックを受けたそうです。周囲が変化を実感しているということは、 素直に実践した量が圧倒的だったからこそだと思います。
マネージャーが変化すると、周囲への影響力の範囲が大きいので、その方個人の変化の影響がどこまで拡がっていっているのか、非常に興味深いです。
「ちゃんとしなきゃ」から育んだ“小さく動き続ける力”
自分自身のプレゼンテーションも、なんとか終えることができました。
私は自分自身では真面目な性格だと思っていますから、何かに取り組む時、「ちゃんとしないといけない」と考え、逆に行動を止めてしまうパターンを、よく使っていました。塾での学びを通じて、「誰かと一緒にやる」「時間当たりのパフォーマンスに集中する」「誰かと一緒になることで、自分が持っていなかった新しい視点を追加する」ことのパワフルさを学んでいったように思います。この塾の期間を通じて、自分自身の行動を止めないためではなく、自分自身が少しずつ動くために、自分で自分をドライブする力を、仲間と共にあれやこれやしながら、育んでいったように思います。
最終日の学びと印象的だった時間
最終日は、塾のメンバーだけでなく、所属機関の上長やOBの方々など、外部の方も交えての成果発表会(チームプレゼンテーション)でした。
正直、前日のプレゼンを終え、軽い打ち上げも完了し、達成感と充実感で、ぼーっとしたまま最終日に臨んだように思います。
ストレングスファインダー
講師の下家さんからのストレングスファインダーに基づく応援メッセージをいただきました。人が自然にパフォーマンスを発揮するために、人を強みに基づいてどのように⾒⽴てていくのか、そのパワフルな実例でしたし、シンプルに心に沁みました。同じことを塾の初日に言われても響かなかったと思います。
塾の期間を通して関わってくださった下家さんからのメッセージだったからこそ、自分たちがそれまでに積み上げてきたものがあるからこそ、響いたのではないでしょうか。

一人一人に励ましのメッセージを届けてくれる講師の下家さん

「人は、自分のできる方法で、誰かが自分に期待をかけてくれて 初めて動き出すことができます。」ドナルド・O・クリフトン
インナーワーク
⾃分の奥底からの欲求に素直になること(モビリティ)が、P(Performance)=p(potential)- i(interference)を実現し、⽬的に全集中できることに通じていることを再確認させていただきました。

「P(Performance)=p(potential)- i(interference)」が響いた方は大変多かった模様です。

直前までプレゼン準備。たくさんの改善案が出てくるって、すごいことです。

楽しい雰囲気がパフォーマンスを上げてくれます。
チームプレゼンと“自然体”のパフォーマンス
チームプレゼンテーションは二チームに分かれて、偶然にも同じ「塾の学びを活かすには」というテーマで発表しました。2チームとも、前日に塾内で発表を一度終えており、最終日は外部の方に向けて、ブラッシュアップしたものを発表しました。

最終日は非常に多くの方が参加されていらっしゃいました。
チームたまホーム「塾の学びを活かすには」
前日からのブラッシュアップが凄すぎて、全く別のプレゼンテーションへと進化を遂げていました。前日のプレゼンは「発散」のプロセスだったようで、素晴らしい「収束」でした。
「幸せ」のために、「時間を有効活用する」ことが必要で、そのための武器(ツール)を手に入れ活用していったというストーリーでした。圧倒的なメンバーの実践例を目の当たりにすることで、ツールを使って成果を手に入れるまでのプロセスが、段々と身近になっていったように思います。
印象的だったのは、職場の上司の⽅々がいらっしゃっても、⾃然体で非常にのびのびとしたプレゼンテーションだったことです。もともと上司の方との関係がいいのか、この期間を通してのびのびできる自分を育てていったのかは分かりませんが、パフォーマンスを発揮するってこういうことだなと思わせてくれました。

チームM5 「塾の学びを活かすには」
前⽇でやり切ったと思いましたが、実践すると何かしら改善点が出てきます。さらにブラッシュアップされたプレゼンテーションを、やり切った充足感と共に、プレゼンターだけでなくオーディエンスの方々とご一緒に楽しみながら、お届けできたと思います。
自分の現場での実践を念頭に置いて、「継続的な成果」「時間」「コミュニケーション」「成長」「楽しむ」の観点から、塾での学びを知恵袋にしていきました。
今も私の手元には、メンバーが作ってくれた塾の学びの知恵袋集があります。数か月経った今でも時折読み返し、思い出すことができるのは、本当にありがたいことだと思います。
このチームでは、「なあなあじゃないスムーズさ」がありました。そして、楽しみながら、真面目に取り組めたと思います。ユーモアがパフォーマンスを上げること、強みを活かすとチーム全体のパフォーマンスが上がることを強く実感したプロセスです。

外部の視点から考えた「現場で活かす」ということ
塾生の職場の上長や他法人の方など、外部の方々からの質問やディスカッションの時間は、安全な環境での学びを、ただ内輪のお祭りではなく、どう自分の現場に活かしていくのか、そういったことを改めて検討する機会だったと思います。
裏を返せば、職場で心理的安全性のある学びをすることが難しいとも言えるので、自由に発言できる環境に価値を感じながらも、「何のために」ということは、これからもずっと続いていくテーマです。

講師のまつかつさん。最終日は、いつも以上に共創です。
塾を終えて、今の気持ちとこれから
先日メンバーの何人かと、4ヶ月ぶりにリアルでお会いする機会がありました。
利害関係のない、バックグラウンドが異なる方とのコミュニケーションは、非常に刺激になることを再確認できましたし、メンバーから、塾をきっかけに大きく変化した話を聞くことができました。何より、単純に楽しかったです。
個人的には、塾でセットした結果を達成しているとは言い難い状況です。
ただ、長めの一時停止とは頻繁にお付き合いしながらも、それでも完全なるシャットダウンにまで至っていないことは、長い目で見た私の人生にとってとても大きなことです。
マインドマップ、スケジュールマップ、15分読書は休みながらも続けていますので、プロジェクトマップをプラスして、小さく動き続けながら、現実を動かしていきたいなあと思っています。
塾の期間を通じて、自分の想いを形にしていくことを、何度も積み重ねていったように思います。
私にとってのセルフリーダーシップとは、自分なりのモビリティーを見つけて、行動を回していくことで、育てていく力です。
場を提供してくださったかたちえの松岡さん、下家さん、サポートメンバーの方々、ご一緒した塾生の皆さん、関係者の皆様、本当にありがとうございました。
また11月に塾のメンバーとの酒席が決まっていますので、これをマイルストーンとして、小さな行動を続けていきたいと思っています。

*受講生前川のセルフリーダーシップ2024養成塾体験レポート*
≪初回≫
【セルフリーダーシップ養成塾体験記:初回合宿】自分の解像度を上げる旅
≪2か月目≫
【セルフリーダーシップ養成塾体験記:2か月目】もっと深くストレッチするために
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【セルフリーダーシップ養成塾体験記:3か月目】現実を動かすツールを楽しみ尽くす
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【セルフリーダーシップ養成塾体験記:4か月目】成果を創る準備は整った!